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オリヴィエ・アサイヤス監督作品特集

●上映作品●

『冷たい水』
9/26(土)-10/2(金)


1994年(劇場未公開)/92分/フランス
出演:ヴィルジニー・ルドワイヤン、シプリアン・フーケ、ラズロ・サボ、ジャッキー・ベロワイエ

1972年の冬。16歳の少年ジルは同級生のクリスティーヌとレコードを盗もうとするが彼女だけがつかまり精神病院送りにされてしまう。一方、高校を追い出され、行き場を失ったジルは凍てつく荒野へ巡りつく。ある夜、廃れたシャトーのパーティーに足を運んだジルは、ロックとマリファナを手にした若者たちと共に、ガラスを蹴散らし、すべてのしがらみから解放されて踊り明かす。凍てつく廃墟で身を寄せ合う彼らの中には病院から抜け出したクリスティーヌの姿もあった・・・。
ドノヴァン、ジャニス・ジョップリン、ボブ・ディランなどのロックの響きが思春期の躍動や焦燥と分かちがたく結びつき、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルの曲が燃え上がる炎と響き合う瞬間のえもいわれぬ快感は、観客に10代の衝動を蘇らせ、一度きりの青春を体験させる。この若者たちの躍動的なパーティーのシークエンスは最新作「夏時間の庭」でも繰り返されている。出来ることならもっと早く見たかったと思わず嘆きたくなる、青春映画の傑作。




『レディ・アサシン』
10/3(土)-10/6(火)
●DLPプロジェクター上映



2007年(劇場未公開)/106分/フランス、ルクセンブルク
出演:アーシア・アルジェント、マイケル・マドセン、カール・ンケリー・リン、キム・ゴードン

経済界を仕切っていたマイルズとかつてパトロン関係にあったサンドラは、過去の苦い記憶を押し殺し、北京でのクラブ経営の夢を実現させるために再びマイルズの前に姿を現すが、彼はすでに落ち目にあった。金のために密かに麻薬取引に手を染めていたサンドラは、ある夜絶体絶命の危機を愛人のレスターに救われる。新しい人生を手にしたい一心で、サンドラはレスターと共にある計画を実行する。それは多額の報酬を約束された”殺し”の仕事だった。そしてその標的は、一度は本気で愛した男、マイルズだった・・・。
アーシア・アルジェントがタトゥーの刻まれた肉体を引きずり、セックスとマネーとインターネットの織り成すグローバルな世界に孤独な闘いを挑むその姿は「デーモンラヴァー」と相通ずる。「BOADING GATE(搭乗口)」を前にして、行き先の約束された飛行機に乗り込むか否か。時に立ち止まり、時にその場を引き返すことも辞さない意志こそが未来を切り開く唯一のチケットであると映画は語る。劇中では英語、仏語、広東語が流麗に入り乱れ、ブライアン・イーノのアンビエント・ミュージックは国境線を曖昧にし、スパークスの「No.1 Song In Heaven」がサンドラの決意と共に高らかに鳴り響く。




『NOISE』
10/7(水)-10/9(金)
●DLPプロジェクター上映



2005年(劇場未公開)/120分/フランス
出演:ミラー/ダッシュ(キム・ゴードン、サームストン・ムーア)/ジャンヌ・バリバール、メトリックほか

2005年にフランスで行われたアートロックフェスティバルの様子を収めたドキュメンタリー。3日間に渡り、ライブ、朗読、実験映画上映などが繰り広げられた多彩なフェスティバルのプログラムはオリヴィエ・アサイヤス自らディレクションしている。「デーモンラヴァー」で音楽を担当し、「レディアサシン」ではキム・ゴードンが俳優として出演するなど、アサイヤスとは親交の深いソニックユースをハイライトに、アフェル・ボクームによるマリのブルーズや、マリー・モディアノが全身で表現するメランコリーが交差する。さまざまなジャンルが融合してゆき、次第に映画の輪郭が浮かび上がってくるプロセスは、まさに離れたもの同士をひとつにするモンタージュ芸術である映画本来のダイナミズムそのものだ。




オリヴィエ・アサイヤス
Olivier Assayas


1955年、パリ出身。1970年代に「カイエ・デュ・シネマ」で批評を執筆し、アンドレ・テシネ監督作「ランデヴー」(1985)、「溺れゆく女」(1988)などの脚本を務める。79年に短編「Copyright」で監督デビュー。日本では「イルマ・ヴェップ」(1996)、ソニックユースが音楽を務めた「デーモンラヴァー」(2002)などが劇場公開されているが、これまで紹介されてこなかった作品も多い。オルセー美術館20周年企画として製作された「夏時間の庭」(2008)は今年日本でも大ヒットを記録し、アサイヤスへの注目度はにわかに高まっている。彼が青春を過ごした70年代の激動の中で触れた映画、音楽、アートなどのバックボーンが彼の作家せいに色濃く影響を与えており、とりわけロックが作品を特徴付ける大きな要素となっている。



●一般料金●
一般 ¥1,500
学生 ¥1,200