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上映期間:2009/9/26〜10/12

あんにょん由美香

監督: 松江哲明
出演: 林由美香 、 ユ・ジンソン 、 いまおかしんじ 、 柳下毅一郎 、他
2009/日本/119分

 2005年に亡くなった女優・林由美香。その記録をまとめた本の出版イベントで、彼女が生前に出ていた韓国産ビデオ『東京の人妻 純子』が上映される。ドキュメンタリー監督の松江は、なぜかその作品に惹かれるものを感じた。そして由美香の生前にきちんと一緒に仕事ができなかった思いから、その作品の成立の謎を追うべく取材を開始する。一方、林由美香の代表作を撮った3人の監督へのインタビューも行い、かつての撮影現場を訪れる。
 1989年からアダルトビデオやピンク映画に出演し、1994年と2005年にはピンク大賞女優賞を受賞。NHKのドラマにも主演し、2004年には映画『たまもの』で一般映画ファンの前でも注目を浴びた女優・林由美香だが、2005年に34歳の若さで亡くなってしまう。本作は『あんにょんキムチ』『童貞。をプロデュース』を作ったドキュメンタリー監督の松江哲明が、彼女へ憧れながらも生前にきちんと仕事ができなかった思いをぶつけたドキュメンタリーだ。監督の人柄なのか、それとも亡くなった林由美香の人柄なのか、全編を通して、逝ってしまった林由美香への「愛」がこのドキュメンタリーに溢れている。そし映画人たちへの優しいまなざしも、私たちを幸せにしてくれる。

上映期間:2009/10/10〜10/12

吸血少女対少女フランケン

監督:友松直之
原作 : 内田春菊
出演:川村ゆきえ 、 斎藤工 、 乙黒えり 、 津田寛治 、 しいなえいひ 、他
2009/日本/85分

 バレンタインデー。高校生の樹権は同じクラスの・もなみにチョコをもらった。チョコの中には血液が入っていて、それを食べた樹権は吸血体質になってしまう。そう、もなみは吸血鬼だったのだ。一方、自称樹権の彼女であるけい子は、樹権に近づくもなみが吸血鬼であることを知る。だが2人を引き離そうともなみに襲い掛かった時、屋上から転落し、死亡。しかし彼女はマッドサイエンティストの父・ケン児の手術を受け…。
 ポップでキュート、なのに血しぶきが飛び散るという摩訶不思議な世界観の、奇想天外なスプラッター・コメディ。原作は人気漫画家・内田春菊のコミック。吸血鬼の少女、そして父親によって改造された少女フランケンが、恋のお相手をかけて文字通り血みどろの戦いを繰り広げる。とはいえホラー映画らしい恐怖感はほとんどなく、むしろ抱腹絶倒のコメディ色が強い。色使いや衣装・美術デザインもかわいいものが多く、血やグロテスクな表現がそのアクセントになっていて面白い。主演の川村ゆきえはちょっと天然気味なもなみを好演。三角関係に巻き込まれる少年・樹権は『新宿インシデント』『カフェ・ソウル』の斎藤工が演じた。

上映期間:2009/10/10〜10/12

マーターズ

監督:パスカル・ロジェ
出演:モルジャーナ・アラウィ 、 ミレーヌ・ジャンパノイ 、 カトリーヌ・ベジャン 、他
2007/フランス=カナダ /100分

 70年代のフランス。行方不明だった少女リュシーが衰弱した状態で発見される。彼女は長い間、監禁され、そこで拷問や虐待を受けていたが、自力で脱出したのだった。しかし監禁の理由は不明のまま。リュシーは福祉施設で育ち、15年がたった。ある朝、森の中にある閑静な住宅を訪問したリュシーは持っていた猟銃で一家4人を惨殺する。それはリュシーを虐待した家族だったのか。同じ施設で育った親友のアンナは死体処理を手伝うが、それはまだ事件の始まりに過ぎなかった。
 『ハイテンション』『フロンティア』など、フレンチ(スプラッター)・ホラーがその種のファンの間で静かなブームを呼んでいるが、これは本国でもその残酷描写から年齢制限のレイティングをめぐり、話題を呼んだ作品だ。監禁、拷問を受けていた少女が成長し、猟銃で一家4人を問答無用で虐殺する。果たしてその家族が本当にリュシーを虐待していたのか? さらにリュシーの目の前に現れる謎の女。リュシーの友人であるアンナの視点も含み、中盤から映画は急展開。ネタバレになるので内容は書けないが、途中から??という感じになり、違う流れへと話は突き進んでいく。1本の映画に2本分のアイデアが入っているという意外性は面白い。ただし「拷問系」なので、残酷描写が苦手な人(はもともと観ないだろうが)には辛いだろう。